東京から新幹線とローカル電車を乗り継ぎ、わずか2時間というアクセスの良さで人気の信州小布施町。江戸時代には江戸や京都から文人が多く集った場所でもあり、葛飾北斎が最晩年に創作活動を行った地として知られています。北斎は小布施滞在中に多くの肉筆画を描き、これらは「小布施もの」と呼ばれ、北斎館で鑑賞することができます。また、町内の古刹「岩松院」では北斎が他界する前年に1年間かけて描いたと言われる傑作「八方睨み鳳凰図」を見ることができます。畳21畳分、絵の具代150両をかけて仕上げた作品は、鳳凰が天井を舞っているかのような壮大な超大作。現在まで一度も塗り替えられておらず、時を経て醸成する肉筆画の力強さが伝わります。世界的に人気の高い北斎の足跡と古い町並みを辿りながら、日本を代表する栗やフルーツなどの特産品を味わい、ゴッホやセザンヌなども魅了した北斎の画業から日本の繊細な美意識を感じとることができる唯一の場所です。